社長のビタミン・一日一語

商店街の明かりの下で見た恐怖の集団

§  商店街の明かりの下で見た恐怖の集団

死語にしたらいい言葉もあるが、「海外視察」もその一つだ。
「観光50%、勉強50%」という昭和の悪習をまだ引きずっている。
日本と台湾の臥龍ファミリー「APRA(エープラ)」の交流研修会は、
今年で26回目だった。臥龍が、今も鮮明に覚えている光景がある。
確か10回目くらい、場所は大阪。企業視察を終え、夜はホテルで懇親会。
日本メンバー、お酒が入った後は、寝るか二次会組に分かれる。常識。

台湾メンバーが臥龍のところに来て、「今日のまとめをしたいので、
会議室借りれますか?」と聞く。
「今から急な手配は難しい。担当も帰っているからね」
「分かりました」

その後、臥龍も二次会組に付き合って、外出。ふとホテル近くの商店街を見ると、
なんとシャッターの降りた商店街の明かりの下、車座になって、今日の学びの
まとめ議論をしている台湾メンバーの姿が見えた。ゾッとした。

”これは日本と台湾、成長格差がつくぞ”

それから10年、台湾メンバーから世界一シェアの企業や上場企業がたくさん誕生した。
台湾メンバーから、今年も感謝された。「日本でのAPRA勉強会、参加回数に比例して、
年商も倍になった。行かない理由がない。特に経営者、経営幹部でグループ参加するから、
置き換え実行策の徹底が早かったですね。グループ参加の場合、一見費用は高いように
見えますが、リターンのある投資と思えば安いものです」

Q.あなたはこの言葉、どう聞きましたか?

昭和の悪習を引きずった日本の視察。観光50%、勉強50%でしかも社長単独も多い。
台湾は、勉強50%、変革50%の「自社変革のための勉強会」。「視察」を死語に、
そして「自社変革勉強会」を当たり前にしよう。