社長のビタミン・一日一語

サービスの達人のABC

§ サービスの達人のABC

致知の2017年11月号で紹介されていた里岡美津奈(元ANAトップキャビン
アテンダント)さんの「チャンスを呼ぶ3つの習慣」は忘れ難い。

(ここから)
入社9年目、平成6年に転機が訪れました。この年に全日空が初めて、
皇族の方々や国賓クラスのお客様だけを接遇する客室乗務員の訓練制度を
つくったんですけど、呑気な性格の私がその第一期生に選ばれたんです。
決して他のCA(キャビンアテンダント)と比べて美しいわけでもなく、
出身校がいいわけでもないのに、どうして選ばれたんだろうと。

自信が持てなかったので上司に聞きに行ったんです、私を選んで下さった
理由を。スラスラとこんなところが選ばれた理由ですよと言われるのかと
思いきや、上司が「うーん」ってすごい悩むんですよ。

「でも、何かありますよね」って聞いたら「……あまりミスがないよね」と。
私の周りのCAもミスしてないなと思って、「その他には何かないですか」
って聞いたら、「いつも笑顔だよね」と。

いや、皆だいたい笑顔だよなと思って、もう一回食い下がると、すごい悩んで、
「いつもきちんとしてるね」と。そこでさすがの私もこれ以上突っ込んでも
出てこないなと諦めて、

「ああ、そうですか。精いっぱい頑張らせていただきます。ありがとうございました」
と言って退室しました。がっかりしながらも上司の言葉を振り返る中で、私はすごい
ことに気づいたんです。というのは、その言葉の中に同じ単語がついていたんですね、
「いつも」っていう。いつも笑顔でいつも身嗜みが整っている。これは点数が読める人
なんだろうと思ったんです。

調子がいい時は120点のパフォーマンスが出せるけど、調子が悪い時は50点しか出せない
というムラッ気のある人と、私のように120点は出せないけど、調子の波がなくどんな時
でも80点を出せる人。自分が経営者だったら、どっちを天皇陛下の担当につけますかと。
やっぱり点数の読める人、安定感のある人ですよね。

私は上司の言葉をきっかけに、そこが自分の強みなんだと気づくことができ、以来、
「いつも」ということを意識して継続するようになったんです。特に心掛けてきたことは
3つあって、「いつも笑顔でいる」「いつも身嗜みを整えておく」そしてもう一つは、
「いつも相手の期待より少し上を目指す」。この3つをモットーに、周囲から里岡さんに
頼んでよかったと思われる仕事を目指していきました。(ここまで)

感動経営で大事にしていること。いつでもどこでも誰でもが、事前期待を裏切らない
対応ができること。感動とは、無茶苦茶凄いことをする訳ではない。相手の事前期待を
少しでも上回ること。そして、このプラスワンの掛け算をチームで実現すること。
そのための第一歩は、全員が理念を見て働くこと。全てに通じる、サービスの達人の
ABC(当たり前のことを馬鹿みたいにちゃんとやる)だ。