§ シンプルルールだから守れる
守れないルールならないほうがまし。判断基準も多く
なると、結局判断に迷う。信号機の色も、三色だから
守れる。企業内での理念が多い会社は、感心しない。
社長が勉強に行く度に理念が増えて困るという会社も
ある。大体多いと社長自身も守れない。北極星は一つ
だから、皆が迷わず北に行く。臥龍は新しく顧問先が
出来たら従業員の北極星は一つにしましょうとご提案
する。臥龍と小林佳雄さんが出会ったとき、「自分の
ルールは人本主義」、「自分のルールはヒューマンス
タンダード」と意見交換し、「どうも一緒だね!」で
落ち着いた。「人として正しいか?人として美しいか?
子どもに誇れるものか?」というシンプルルールで、
全部判断していい。そう伝えないと、ケースバイケー
スでは困る、迷う。
小林さんが、社外のある団体で長を務めたとき、その
団体の先輩と議論になったそうだ。その先輩は、こと
ある毎に、「この団体の定款に照らして」とか「この
団体の規則に照らして」とかと、うるさく言う。
小林さん曰く、「あんたは定款、規則を丸暗記して、
その通り生きているのか?人として正しいかどうかで
判断した方が、現場現場ではいいのではないか?」と
反論したそうだ。これは、「規則とホスピタリティ、
ホスピタリティが優先」に通じる。
開店10分前、見ると店の外にお年寄りが立っている。
規則通り10分後に扉を開けるのか、それとも入って
いただいて、「10分後にお席にご案内しますので、
こちらに座ってお待ち下さい」と言うのか、どちらが
美しいかだ。
丸源ラーメンのお客様が、箸を付けたところで携帯
電話が鳴った。店の外に出て10分。席に戻ったら、
ラーメンがない。
・「俺のラーメンは?」
・「伸びてしまいましたで、今、作り直してますね!」
実話だ。