社長のビタミン・一日一語

「この人のためだったらやるしかないな」

§ 「この人のためだったらやるしかないな」

「人の本気は理不尽に出会ったときの態度で分かる」(臥龍)
「人には長所,短所はない。得意,欠点もない。全ては個性である」(臥龍)

15日に、U-18世代が企業の問題を深掘りする「コープタッチ」が開催された。
参加企業は、「感動物語コンテスト(略称:カンコン)」の受賞企業。その中に、
宇都宮のカーコーティング会社「アペックス」がある。長年、離職率60%の泥沼に
いたが、郡司社長の「我が子を育てる」という覚悟で生まれ変わった。
第二創業物語

この3年間で、離職率激減、社内結婚、社員の出戻り、社長が不在でも目標を
100%達成、社長が社外に時間が使えることで新たに2業態4店舗の展開、
見学者が社員の主体性・目の輝きに感動する別会社に生まれ変わった。

先日、アペックスを見学したT社のF社長が、「やっていることは一緒なのに、
何故、ここまで徹底継続度が違うのか?」と疑問を持ち、郡司社長にぶつけた。
その往信の中に、育成の本質を見た。

♦「ついつい社員全員に全ての業務が高いレベルで出来るようになることを望んで
しまうのですが、(諦めるとかではありませんが)それぞれ能力が違いますから、
一律には無理なんだと気づきました。一人ひとりの個性を伸ばすということに
フォーカスして、どの部分を伸ばすことがそのスタッフにとって必要かを見極め、
個人面談の中で個人として取り組むべき目標をコーチングし、自分で決めさせる
ようにしています。」

♦「ありとあらゆる手で関わっても、業務上の指示に素直に従わないなど、正直
イラッとすることもありますが、それでも『自分の子供だったら見捨てないよ
なぁ』と思い、成長を信じて関わっています。関わって、関わって、少しずつ
信頼関係が増し、『この人のためだったらやるしかないな』といった絆が深ま
っていくものだと思っています。」

これを読んだF社長の返信。

♦「郡司社長の一言ひとことから、忍耐と努力を惜しまない関わりをし続けて
いた結果が今にあることを実感いたしました。短期的に計画を練ってやるのは
誰にでもできるのでしょうが、子育てと同じように一人ひとりにフォーカスして
一人前になるまで継続するというのは正に愛情以外の何ものでもありませんね。
そして、私もいつか、『この人のためだったらやるしかないな』と思ってもら
えるように関わって、関わっていこうと思っています。」