§ あなたは、うるさく言われたいタイプか?
Q.持続可能な経営は、清く正しい経営か、多少のグレー
部分はあっても仕方ないと思う経営か?
臥龍は、年代を重ねる毎に、前者だなと思うようになった。
後者の怖さは、ビクビクが風景になることだ。大企業や
名門企業での不祥事が表面化すると、このことを痛感する。
検査結果のごまかし、賞味期限のごまかし、産地偽装など、
最初はビクビクと行ったはずだ。それがいつの間にか風景
となり、申し送りとなっていく。グレーもダメとはっきり
表明しておかないと、時を経てブラックとなる。
企業文化でも、メッキメーカーのシンコーメタリコンや
美容室のバグジーのように「群れの掟」を定めている企業
もある。入社式、クリスマスボランティア、社員旅行等の
行事に不参加だと無条件解雇。これは入社前に納得し、
サインしているから大丈夫。
物語コーポレーションでも、金銭不正と不倫は強制退場と
なる「群れの掟」。臥龍が小林佳雄さんに伺って、驚いた
ことがある。「FCを始めた一番の理由は、うるさく言わ
れたいから。社内で気が付いたことは何でも言えよと言っ
ても遠慮がある。FC加盟店さんなら、遠慮なく言ってい
ただける率が高い。日本一清く正しいFC本部でありたい」
ある役員からは、「FCの大会で、会長・社長がザー(本部)
側ではなく、ジー(加盟店)側に座って注文を付けるので、
たまりませんよ(苦笑)」と聞いた。
「臥龍さん、上場理由も株主さんからうるさく言われたから
なんだ。自分は生涯書生でありたい」
この美学が、企業寿命を伸ばすなあと臥龍は思った。
Q.経営者として、うるさく言われたいタイプ、うるさく言われ
るのはイヤというタイプ、どちらが企業にとっていいと思われ
ますか?